okaeri.com 1-10/AB(なかほど)
魚屋の前ではきっと
夕焼けが足りないと
うつ向いてしまうのだろう
戻って来た理由もどうでもいいので
僕も
ほんとにくさいと笑って食べた
世界の全てが優しさで包まれるように
花束と折り鶴が少しだけ風に揺れる
ように
いつまでたっても
「あの頃」
なんて言っている自分もぶらさがっている
帰り道でもない道を通って
アパートに辿り着くと
飼い主のない猫に好かれて
凸凹配位座はいつでも漂っていて
なにかの拍子に
繋ぎ合っている手のひらの合間にもある
ようやく腰を上げた門番は無精髭でにこ
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