真夜中、路地の終わりで/ホロウ・シカエルボク
 
ァスナーを咥えて器用に下ろし、中に潜り込んだ、そこからは純粋に欲望だった、俺は蛇に締め付けられながら何度も絶頂に達した、心得たもので、蛇は俺の衣服が汚れないようにきちんと気を使っていた、なんという調教だ、こんな事態はまったく予想していなかった、極限まで搾り取ると、蛇は真っ白になりながら俺の横に寝そべった、人間の女がそうするみたいに、真直ぐに伸びて…薄暗い廃墟の天井を見上げながら、俺は静かに眠りに落ちた、数十分ぐらいのことだったと思う、目が覚めると、蛇はもうどこにも居なくなっていた、礼のようなものだったのかな、俺はファスナーを上げ、欠伸をしながら店の外に出た、みすぼらしい路地はますますみすぼらしく見えた、すべてが泥酔の果てに見た夢のようだった、自販機でコーラを買って飲み、自宅への道をのんびりと歩いた、細く長い舌が、しばらくの間チラチラと脳裏で踊っていた。

戻る   Point(4)