陽の埋葬/
田中宏輔
、ひつきりなしに、雨が流れてゐる。
川の中では、ひつきりなしに、雨が流れてゐる。
先に訪ねて来たものも、後からやって来たものも、もう、ゐない、……
もう、ゐない、……
、……
石垣に濡れた雨、
だれもゐない橋上(けうじやう)、
雨も、雨に濡れてゐる。
雨も、雨に濡れてゐる。
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雨蛙(あまがへる)、
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雨蛙(あまがへる)、
輪禍(りんくわ)の轍(わだち)、
その骨の罅(ひび)に触れる処、
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