陽の埋葬/田中宏輔
 
、繭屑で拵(こしら)へたる嬰兒(みどりご)、
  ──竹箍(たけたが)締めの木の盥(たらひ)の中、解(ほど)けた繭屑が、魚(いを)となつて泳ぎ出す、泳ぎ出す。


さうして、わたしも
  ──わたしの肩骨が、肩から落ち(ヨブ記三一・二二、罫線加筆)
      わたしの骨はことごとくはずれ(詩篇二二・一四)
    悲しみによつて溶け去ります。(詩篇一一九・二八、歴史的仮名遣変換)


──主は彼らの水を血に変らせて、その魚を殺された。(詩篇一0五・二九、罫線加筆)


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浮子(アバ)


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