繁茂(改訂)/
ひだかたけし
緑濃く漂う用水路沿いを
進むと終点が反り返り
生死の境が噎せ返る
草いきれの香と共
すっと迫り上る
内なる界の日々寄り添い
肉体の限りを日々予感し
カウントダウンの切迫が
歓と恐の狭間にてウネリ
鬱蒼と生い茂る緑の渦巻き
旺盛な生命の繁茂は止まず
己独りに差し迫る
生死の境に噎せ返り
俺は想わずウズクマル
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