さんらー は (散文詩 10)/AB(なかほど)
ながら、しんでいくのってか
っこいいっておもわないか? かっこいいん
じゃないかなあって。そしたらさ、からだじ
ゅうが ふわーって、とけるみたいだったさ。
あさになって、いぬがほえて、おらっちはま
だないていたかな。おとなごろくにん、おら
っちのからだをひきあげた。おかあは「いつ
までもこどもじゃないよ」って、おらっちを
なんかいもぶったけど、もういたくないから
ねえ。ぜんぜん、ぜんぜんいたくないよ。
「さんらー」は「さんらー」のままさ。しん
でも、「せいとく」にはなれないみたいさ。
さいきん、わかいおとこたちのほうから、う
でずもうしかけてくるけど、おらっちもよわ
くなってきたから、ぽてとちっぷすもこーら
も、もういいよ、もういいよ。
おかあ。またあそこのそっこうで、そらみて
きたいんだけど。ほんとにうごかなくなるま
で、みてきたいんだけど。ねむってきてもい
いかなあ。
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