狼狽/あらい
鉛の十字のレプリカは積み上げ。擦り切れるまカレンダーに曳く。
居間、22時59分。夢見たよな箱庭で人生ごっこ。灰石と忽(ゆるが)せ、
凖しく廻る。点を老いては。何度でも書き足されている星星に、
きっと繋いでいく境界線がある。紅梅の帆と蓮の冠を模した、
滔々産湯に死んだ未来を憶え、斜光カーテンを巻き付けた躰に宿る。
おもいなおし、ありきたりのクジラは虹色メガネで粘度じみた翼状を欲しがる。
銃声も琴の音も囀りも、ワダツミのうたも、煩いぐらいに囁いていたのに。
折返し開いても理解らなかった。ありったけのピース、
ぶちまいて眺めている、ちいさな愛だ、の、ろくでもない頭でふるくさいゆめを、
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