詩想17〇THIN THING 予兆(改訂)/ひだかたけし
 
微かな宙の青み、
見えますか?

 (みえるときもあればみえないときもあり、
 きこえるときもあればきこえないときもあり、)

微かな声の震え、
無限の波打ち際に立ち
火を放ちながら、

 (うっすらすきとほりわたしはいくのです、
 (うっすらうずまきわたしはいきづくのです、)

微かな宙の青み
響きますか?

微かな声の震え
無限の波打ち際に佇み

この暗闇から解き放ち
自らを
無限の力動の核と為し

 〈確かに顕れる宙の青みに耳澄ましながら〉

私はきっと息づくのです、
私はしっかり在るのです、

 洪水の門 開きながら

明日に何が起こるか
誰にも分からない、
明日が何を連れて来るのか

私たちは決して解らないのだから。


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