砂の城/
朝雪
砂、で
こどもは城をつくる
世界に果てはなく
時間は無限にあり
はやくとしをとりたい、とすら願う
十年後に彼等はすべてが有限だとしるが
いまは有限という言葉の意味すらしらない
こどもは砂で城をつくる
その城の名が
「幼年期」だったと気付く頃
つつましやかに彼等の夏は終わる
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