Growth/ホロウ・シカエルボク
 

室外機のうねりのようなノイズが脳髄をずっと拡販している、まるで呼吸しているみたいなそのリズムで俺は灰色の影法師が踊り続ける幻を見る、真夏の太陽の下に居ても曇天が続いているような…動乱、人生はそいつと向き合ったものだけが先に進むことが出来る、かすれた喉が時々泣いているような音を立てて、靴底が踏み荒らした砂場にはなんの手応えも無い、無駄を排除することが美徳なんだって?冗談じゃない、一生などほとんど無駄なもので出来ているのだ、ものを持たない暮らしなど見晴らしがいいだけで何も生み出すことは出来ない、無駄を恐れるな、無駄の中に飛び込まなければ、何が無駄じゃないのかってこともわかりはしないのさ、もう使われ
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