陽の埋葬/田中宏輔
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貫け、陽の針よ! 貫け、陽の針よ!
陽の針が、わたしを貫いた。
市庁舎の屋根の上に集(すだ)く鳥たちが
一羽ずつ、一羽ずつ、陽に羽ばたきながら
陽に縺れ落ちてゆく。
コンクリートタイルの白い道の上に
骨の欠片、微細片が散りかかる
散りかかる。
陽の初子は死産だった。
わたしは手の中の骨を口に入れた。
わたしは思い出していた。
あの日、あの日曜日、
わたしがはじめて
陽を抱いた
日のこと
を──
そうして、
いま、陽の亡骸を味わいながら
わたしは、わたしの、息を、ゆっくり、と、ふさいで、ゆき、まし、た、
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