真っ白な一日(新訂)/ひだかたけし
 
日がな一日、
謎は謎として在り続け
私は五感という限定携え
逃れる的に魅惑され続ける

光溢れ裂ける瞬間に、

現象する本質を
本質する現象を

掴みかけては取り逃し、

流れる夢の光景を観て
予感に満ちた憧れを
共感に貫かれた力を
持て余しては日が暮れて

今日も真っ白な一日、

優しく無関心に過ぎていく







戻る   Point(4)