光/由比良 倖
 
の日々のデータたちは、
 私が死んだ午後、……生命は、何処へ?)
私が死んだ午後、空の化石は金色に輝き、
心もない、私の過去を歌に変えるだろう。
それは淡い紫色に立ちのぼり、世界を小さく休息させるだろう。



私の骨。
私の指。
私は渾々とするギターを抱えて、
ボールペンでこれを書いている。
許しがたい私の日々が目を瞑るとき、
私の埋葬が、少しばかり感傷的であるように。
来世がもっと優しく、静かな世界であるように。

私のぼろぼろな過去は、全て、みんな、
あなた方にあげます。
紅葉の季節に入りました。
今私はここで、静かな過去となるために、
少しずつ少しずつ、消耗しながら生きています。
戻る   Point(5)