月下美人/リリー
 
 心の 跳ねとぶような白

 に、目を見張る

 花は幻の様で すみとおり

 もう萎んでしまう朝


 銀夜に 開き

 香り咲いた一輪のナイトクイーン

  純真さが迫る

  希望が迫る

  素直に胸にしみいってきて

 そして

 何もないからか

 何処へ 行くのでしょうか?

 
 瞳に 湧きあがる白を

 確かに見つめる

 いま、

 わたしって

 良い人でもなくて

 共に死ねる人もいない自分の

 みにくさを 感ずるのです。


 


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