ああ、次の波がもしも爪先にやって来たら/ホロウ・シカエルボク
 
少しの間だけのことなのだ、答えは持続しない、そうさ、答えは持続したりなんかしない、答えが持続している連中なんかみんな偽物なのさ、帰らなければならない、それはきっと理屈じゃない、帰りたくないと思っている気持ちだって、きっとそうさ、海は相変わらず呼吸のようにゆっくりと波を繰り返していた、たったひとつの景色の中にすべての答えが隠れていることもある、そしてそれはきっと、一生を継ぎ込んだとしても上手く語りきることなど出来はしないのだ。


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