きこりとスゥイーパー/菊西 夕座
切りたおす
スゥイーパーはおきない 無を注視している
きこりが気をくばる
スゥイーパーはしらない 無に帰着している
木が切り株になる
――気がつけば 切り株にもたれている
スゥイーパーが木を切る
きこりは見ている じっとみている
木の好きがうまれる
きこりは正面で じっとしている
スゥイーパーが手を切る
きこりはぎくりとする うごかない
手首と血が こぼれおちる
きこりは手をださない じっとしている
スゥイーパーが傷口を見る
きこりも見ている じっとみている
ススゥイーパーが気をくばる
きこりはしらない 全の支配を
手が切り株になる
きこりはしらない ゼロの反
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