「うん、わりと平気」/モリマサ公
風邪薬100錠飲んで
水色の錠剤を飲んで
少女が倒れている
数少なくなった人たちの
いる広場に
上がる笑い声
鳩が翼を広げる午前5時
今それぞれの場所で
それぞれの理由で死んで行く人々のことを
確実に思いながら
シャッターを切る
淵
の
無い水たまりに
うつる
顔のない自分に
優しく言葉をかけ
大人たちが
レインボーブリッジで
急に散骨したり
山の稜線から
信号待ちの停止した
群れまで
つながっていて
え?目に見えない力
が働いて
駅のホームの椅子に
ずっと座って
え?また夜がくるのか
ほんとにそんな感じがする
胸が痛い
調子悪
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)