小屋を建てる/
ひだかたけし
水をワインに変え
白い人、
時という河 滑りゆく
時は切り裂かれ
一瞬の永遠
その光景は開かれ
銀輪の夏、
梅雨を吹き飛ばし
緑亀を買いにお兄ちゃんと
灰白のアスファルト自転車漕ぐ
私は見知らぬ未知の街を目指して
水をワインに変え
貧しき人々の婚礼、祝福し
白い人、銀輪の夏の私を訪れる
*
一瞬の永遠 その光景の許に
宇宙は渦巻き爆発し続け
私は導かれ、
その一角に粗末な小屋を建てる
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