穏やかな飛翔2/ひだかたけし
 
くらげの浮遊 人でなしの内省

穏やかな飛翔 其処離れ在り

  *

沈黙の時代の子供たちに
抑えがたい内なる躍動を
降りしきる雨中にキスし

懐かしい里の響き 紡がれ刻まれ
還っていくんだな やっぱり君は

  *

くらげの遊泳 人でなしの彷徨

今にもたらされた時の流砂
沈み込み呑み込まれ静まり、

穏やかな飛翔 此処に在り

時の空隙に氷河は崩落し






戻る   Point(4)