ホソカミキリムシマン/
本田憲嵩
の友達よ、
その自動車のサイドウィンドウに、
颯爽と飛び付いたまでは良かったのだけれど、
けれども、濡れている、
物干し竿にかかった、白いTシャツに、
君はしばしのあいだ憩い、
その晴れあがった空には、夕立ちがいま、
比喩的に虹をかけている、
その七色の夢の橋をためらいもなく渡ってゆけ、
ホソカミキリムシマンよ、
ああ 次世代の、
ホソカミキリムシよ、
ぼくのひみつの友達、その一人よ、
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