陽の埋葬/田中宏輔
 



いつまでも咀嚼されていた。



   *



──どこの道からきたのかえ。
(ゲーテ『ファウスト』第一部、相良守峯訳)

雨の道からやってきた。


雨なき雨の降る道を。


──おまえの父も、そうじゃった。


さもありなん。


わたしと父は一つである。
(ヨハネによる福音書一〇・三〇)

見よ、わたしは戸の外に立って、たたいている。
(ヨハネの黙示録三・二〇)

わたしは戸の外に立って、たたいている。
(ヨハネの黙示録三・二〇)

eo ad patrem.
私は父のところへ行く。
(『ギリシア・ラテン引用語辭典』)

eo ad patrem.
私は父のところへ行く。
(『ギリシア・ラテン引用語辭典』)

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