燃えかすたち/◇レキ
しみもないのに
呼吸するように詩が書けるのだろう
全部無かった事にして過ごす
全部無かった事なのだ……
そっと小さく過ごす
誰に見られているわけでもないが
自主的服役のつもり
煙草の煙の無性に嗅ぎたくなる
夜じゅう扇風機をつけている
嵐の夜に猫が鳴いてる
※
くすぶっている?
くすぶる事すら忘れた
生気の火種はすっかり消えた
何も実らない?
毎日毎日種植え忘れて水をやる
虚空に向かって虚ろな瞳で笑う
泥の海に音もなく穏やかに溺れる
今日もとってもいい天気だなぁ
※
少年の心はぽっかり空洞で
た
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