ブルーマウンテン/soft_machine
色褪たページは
枕辺のまぼろし
テーブルに伏せた夜のとばりを
そっと捲るように
形を感じさせぬ影は
ただそこにあり
幾重にも揺れるカーテンの奥で
かすかに濁すマドラスのひかり
溶けない氷ならよかったのか
燃えても分離しない酒瓶に
夜明けの点眼液を垂らし
波に浮かべるひとひら
吐きだす海を嗅いで
酔ったふりだけしていれば
願い叶ったあの日
桟橋のあたりで
握った灰もきのうの空を憶えて
それとも笑おうか、なんて
なみだの雫を捉えて打つべし
うつくしき獣たち
オペレーション・ブルーマウンテン
こんにゃく戦法さ
迷うのにも飽きたら
拾い集めた感情を
どんな形にするの
きっと、どんな形にも出来る
出来ないことと出来るってことは
たぶん同じだから
私たちも真っ白になる
吹きすさぶあの嵐の向こうで
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