習い事/
たもつ
習い事をする指
花粉が入ってきて
鉛筆に降り積もる
狭い心房
右と左がある
一時間後バスに乗る
土の上、優しい
柔らかな色彩の
ように息継ぎをする
発熱、発汗、
生きているのに
わたしはわたしを
不在にする
バスは遅れている
この停留所は多分
誰かの記憶
あなただけが
父の代わりだった
と選ぶ
(初出 R5.6.22 日本WEB詩人会)
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