ブルーアワー/
ミナト 螢
寝息が包んでいた闇を抜けて
小さな呼吸は
始発電車よりも早かった
眩しいからなのか
朝を薄目で盗んで
それを混ぜるための
パレットが欲しくなる
乗せるものが無くても
軽くて透明で
大切な人にあげたくなるような
夢を描いている
青いオネショで
世界が輝き始める頃
僕の迷いが消えて
何かを始めることを決めたから
ベッドの中にいるのに
空の遠さが明るく見えた
こんな日に生まれた希望は
石のように投げても
誰も傷つけないはず
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