シナリオ・百合崎高校馬券部始末記?/平瀬たかのり
 
決定!」
   あっけにとられて涼歌を見る千伽子、キャ
   ロル、遥の三人。
華織「あはっはっはっはっ!」
   ウォークマンで落語を聞いている華織の笑
   い声が弾ける。

○若雲寺入口(夏休みの一日)
   山間の小さな無住の寺。その入り口に立っ
   ている五人。
遥「やっと着いた」
キャロル「で、どこに泊るのよ」  
   涼歌指差す。寺から少し離れた所にある木
   造平屋建てには〔寺務所〕と書かれた札の
   下がっていて。
涼歌「地域の人たちが集まって宴会とかもするん
 ですって。お布団もおいてあるって――テント
 に寝袋の方がよかったですか?」
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