シナリオ・百合崎高校馬券部始末記?/平瀬たかのり
してるんだろ」
千伽子「ホームの人から将棋やめたって聞いた。
中学ん時出た大会で小学三年生の男の子に負
けて、泣きながら盤の駒グシャグシャにして
終わりだってさ」
涼歌「そうなんだ。でもお千伽さんは続けてる
んですよね」
千伽子「ボケ防止のジィ様たち相手にね」
涼歌「でもほんと絵になるんです。お千伽さん
がそうして将棋盤に向かってるのって」
熟考を続けていた鉾市が指した一手。
千伽子「あ」
しばらく盤上をじっと見ている千伽子。
頭を下げて。
千伽子「負けました」
遥「(フライパンふるいながら)うっそぉ!」
鉾市「はは、千伽子ちゃんに初めて
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