拡がり/
はるな
拡がりが
拡がりを飲み込んで行く
私は 母の形をした服を着て
熱い、熱いと泣いている拡がりを宥める
いったいもうどんなかたちをして
街を許したらいいのか
どんなかたちをして 乞えばいいのか
けれども
美しい弱さで
またべつの拡がりが 拡がりを
のみこんでいく
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