霊性と媒体/ひだかたけし
それは透明な
時を飛び交う蜜蜂たち
霊性が導く通路に従い
花から花へ
雄しべから雌しべへ
ひたすら蜜を吸い受粉させ
循環させるこの世界を
道端の花園、小宇宙
わたし 目醒めた意識で
見入り感じ入り想い入り
鮮やかに縁取り
掴まれる世界
その輪郭理念
ただただ
私という存在介し
*
運ばれ交わり愛
やがて花萎み種実る
命繋いでいく営みを
道端の花園の 小宇宙の
透明に澄み渡る光景、捉え
私自身が純白の媒体に成り
鮮明な意識に貴女たち霊性
迎え媒介し詩想し映し出す
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