街/あらい
錆びた針金と緑青の浮いた貨幣とを交配した、はらばいの。まだわかい蕾と水仙の足がな
い。解けやしない知恵の輪の/いっそ/解毒作用を知りませんよ。触れずしてまやかしだ
と 悪戯だと、眩しくて言いようのない順序を 憶測もなく 泥沼に丸め込んだ一音を保護
した。敵は幼となく滴は遙華なく、だんまりと寝坊する。
不憫でたまらないな、早朝声なき声が傾いている。しぶきを越えると砂丘までいくつもな
かった。一ダースのうちほんのりと花を咲かせた時代を線路で繋いでいる、傷んだ板面に
キスをして結婚を考える。珈琲店でケーキを頬張っていた、あの子達はどこまで引き延ば
されたのだろう。
取るものも取り
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