骨。/
田中宏輔
。
神殿の、形に似せて
骨を繋ぐ。
白い、骨で
神殿をこしらへる。
白い、骨の
神殿ができあがる。
この、神殿は
不具のもの。
この、神殿は
不具の者たちのもの。
来(こ)よ、来たれ
不具の骨たちよ。
纏つた、肉を
引き剥がし。
縺れた、血管(ちくだ)を
引きちぎり。
ここに、来て
objetとなるがよい。
ここに、来て
objetとなるがよい。
V
それらは、分骨された
片端(かたわ)の骨鎖(ほねぐさり)。
その、生誕は
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