骨。/田中宏輔
 


神殿の、形に似せて
骨を繋ぐ。

白い、骨で
神殿をこしらへる。

白い、骨の
神殿ができあがる。

この、神殿は
不具のもの。

この、神殿は
不具の者たちのもの。

来(こ)よ、来たれ
不具の骨たちよ。

纏つた、肉を
引き剥がし。

縺れた、血管(ちくだ)を
引きちぎり。

ここに、来て
objetとなるがよい。

ここに、来て
objetとなるがよい。




それらは、分骨された
片端(かたわ)の骨鎖(ほねぐさり)。

その、生誕は
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