帝王学/
うみこ
僕なんてもう
終わった人だろう
何を今更
めくじらを立てて
昔みたいに
話そうだなんて
いつも以上に
震える想いで
居直ったまま
俯いたのは
僕が一番
憧れた人だった
疑うことも
繕うことも
目の前では
出来なかったことが
今際の際の
あなたとなら
出来る不思議を
今おもいしる
ありがとうと
たったひとこと
言える勇気は
どこへいったのか
あなたからは
教わらなかったから
ずっと迷子で
いつづけたのに
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