ひとつの音楽/soft_machine
はじめ 波に生まれた感情
つのり 膜をゆっくり震わせた
音は 太古の海を あたためるような
音楽となり いのちを紡ぐ
例えばそう
ひかがみ、おとがい 耳朶 耳穴
それら座標が 定めにくい
まっすぐな線で 身体を真と分けられたのなら
それはひとつの 音楽
歩けるだろうか、左右 真のまっすぐ
無理と決まってる
けれど忘却の指をつなぎとめる
聴音は狂いなく
あの風変わりな韻律の
下降音形を
掬ってくれるだろう
何が来ても俯かないで
愛してると囁く筈だから
そっと 海に浮かべておくれ
どこまでも延べる画布 油粒 不安
鳥としての自由
飽きのこない喧騒も足し
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