華の立て髪/
soft_machine
華のかたちをしている石だ
強く 耳を押しあて
囁きが澄む
落ちる礫が
空を また坂のぼる
長い物語だもの、幼魚だと
思っていたこの身体も
つかの間 魚に成って
「失われても 咲くよう」
今朝、わらったんだ
予感どおりに、ひらいて香った
それだけの奇跡
風に吹かれて 立て髪
外に さしこむもの
内に あふれるもの
まだ、今日を好きでいられる
ならば、生きていてよかった
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