誰かが遠くで笑ってる/ホロウ・シカエルボク
 
な感じでずっと並べてあるんだ、車道とか歩道橋なんかはかわしてね、平坦な道だけをずっと歩けるように並べてある、本当に罠だったりして、と俺はレジ袋の三分の一ほどを占めた薬莢の重みを感じながらひとり言を言った、もう一枚袋を重ねないと破れてしまうかもしれないな、すぐに新しいものを手に入れて袋を二重にした、この街じゃそういうものを手に入れるのは全然難しくないんだ、ゴミ箱っていう概念を持っていない人間がたくさん居るからね、それにしても、ゴミの捨て方すら知らないようなやつほど一人前みたいな顔して歩いているのはいったいどういうわけなんだろうね、それ、昔っから疑問なんだよな、気付くと薬莢を拾いながら歩いて二時間くら
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