誰かが遠くで笑ってる/ホロウ・シカエルボク
 
間違いはなかったよ、そんなことを一生懸命やっている間、俺はどんなことも考える必要はなかった、それだけがプログラムされたロボットみたいにずっと拾っては歩いていたんだ、そのうちに素手で持っているのが難しくなって、ちょうど近くに落ちてたレジ袋を拾って全部入れたんだ、それからは何も困ったことなんかなかったよ、袋は大きめで、これなら隣町まで歩いてもいっぱいになることはないだろう、もっとも、それより先に薬莢のほうがなくなるかもしれないけれどね、そんなことはどうでもよかった、だってそうだろう、暇潰しでしか手にしない読み物の続きなんてたいていの場合まったく気になったりしないものだ、路上に散らばった散弾銃の薬莢を拾
[次のページ]
戻る   Point(4)