貴女2/
ひだかたけし
しのガラス窓、
その無機質が浮き出し在り
内面は外界に晒され
外界は内面に侵入し
白々と時間 ひたすら浮き上がり
あなた 二階から布団 降ろして来て
私たち 同じ布団に潜り込んだ
雨垂れ 一滴、また一滴
落ちて 落ちつづけ
その響、聴きながら
手だけ握り合い肩貸し合い、
あなたは冷静に醒めながら
闇に落ちていき
わたしは光を掴んで
揺蕩い時に身を任せ
一夜の出来事、
そうして
貴女は遠く離れていった、
遠く去っていった
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