貴女2/ひだかたけし
 
雨垂れ 一滴、また一滴
落ちて 落ちつづけ
あなたはグツグツおでん作って
わたしを待っていた

なんて空漠とした空間、
生活感の一切感じられない部屋で
あなたとわたし、
横並び お皿のおでん 食べ

そしてあなたは自殺した友人のことを語った
その遺書のコピー見せながら

そしてあなたは自らの執拗な自傷行為を語った
パンパンに腫れ上がり膨らんだ右腕みせながら
止められないの と 他人事のように

そしてあなたとわたし、
自らの心に魂に深々負った傷
孤独に語り合った

  *

深々夜更け

外に面したやたら大きなガラス窓、
カーテンも無く剥き出しの
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