白息/soft_machine
ぎたのだから
先生と秘密にした
幻の王国
吸って。吐いて? そう換気して
背裡に多軸する虚星でもいいよ
墓碑を待たない
固めた拳でなければ
憧れはこぬか
自分だった頃を 烈しく打ちたい
ひと粒も残さないで
*
見てよ、瓜坊の 新鮮な足あと
見て、釦に押される手 立てる風ぐるま
吹き荒ぶ歌謡曲が彩る心理外科や
四輪を手放し焚かれる送迎バスも
菫になり、真珠になり
記憶は幼いまま忘れたい
だから忘れ難い
増えすぎた好意が
お婆ちゃんに会いに行かせ
早くお婆ちゃんになりたいになり
息をして生きる、許せなさが被るから
それはどうして?
どうしたって
ね、吸って
そう、樹陰に
ええ、潮彩に
嘘つきって あるのね、ま白い
息してる?
息してる。
甘いのね、息するの
戻る 編 削 Point(1)