白息/soft_machine
 
風は 白い 影を曳き
瞳は 蒼い 雨を揺らす

何も食べず
総て与えず
ひとつづつ奪わない
衝動は

気づかぬうちに偽ると
息でも傷つけ
あたたかいのに
不安で悩ましい
心には映らないのに
探す口伝はどこだろうかと

それでいて
岩燕、君は そんなにゆっくり飛べたのか
花が鋤きこまれる直前の。水田の表を銜え
描く。僕に。滴する北風したたかに降らせ
滴、スポットライトは正しかった
ドミノが駒に顕す裏目
多勢を無勢に取りこむ
並べている途中に はや崩れはじめ

偽攻撃 やめないでおくれ
烏にゆする片翼 次つぎ貫いて
やがて心臓ごと
春と冬とをまるめ
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