五時のニュースです/AB(なかほど)
 


行きそびれた 五時
帰りそびれた 五時



もうそんなに刺激が欲しい年頃でもない、
とつぶやいたあなたが、カットハウスへ
消えてゆく。それでも、歌はどうですか?
それを詩に込めてみますか? 高鳴るも
のはすべて、すべて消えてしまったのか。

ドップラーとアインシュタインが、パル
サーの影からこだまを発する頃。頭の方
の熱が冷めて、おつかれさん! とヒゲ
おやじがエプロンをはたく。

帰ってきたパンチはもう平凡ではなく、
鏡の中から僕を見つめて小さく あっ 
と声をもらしたのを僕は見逃せなかった。

帰り道で、明日のニュースが今日を通り
過ぎ
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