或る聖画/soft_machine
私はもっと
だい好きなぬいぐるみの眷属を
掬いたいと希った
草場に印した手形
乳児の横顔 綴りながら
吊り革ぷらり
四股てっぽう
思うが 存分 炙り返しながら
虫を好きになったり
草花の色制について
知ったか振るのが好き
見てよ 淋しかったの
窓も マブしかったし
恋を 苦しんだのに
( 時が、短かかったんじゃん )
私は、短い
紐を結びたかっただけ ただ
早く なれるんじゃないかな、と
白を 信じたかった
傷を 貰わない大人に
自分 独り存える為にも
誰かの嘲笑は、要るんだよ
って、回覧した気がするんだな
鐘つく夜わたり
ただ 疑わないな声だけが
この世界を見えづらくする
或る聖画を付した 少女の愛覧
無垢の指尖に 費やされ
ふるい頁に生まれ落ちる
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