六本目/坂本瞳子
 
初めて触れた彼女の素足は
子供のように小さくて
すべすべとしてなめらかで
指が六本あったけれど
幸せを運んでくるための
六本目なんだと
そう言ってくれた彼女の笑顔が
愛らしいことこの上なく
だからもうそれでよかった
小指と薬指の間に
一関節分くらい
ちょこんとのぞいているそれは
きわめてかわいらしく
たしかにボクを幸せな気持ちで
満たしてくれた
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