しらふで死にな(毎日は降り注ぐ)/ホロウ・シカエルボク
まとわりつく蛆のような概念を振り払って重湯のような朝食を啜ると世界は絨毯爆撃みたいに騒々しく煌めいていてウンザリした俺は洗面台を殴り殺す、拳に滲んだ血はホールトマトの缶詰を連想させたので昼飯はパスタにすることに決めた、けれどグリアジンのアレルギーだから決めてみただけだけど、要するに大して意味の無い話ってことさ、起き抜けにポイントなんか取りに行ったってしょうがねえだろ、10年近い眠りを受け止め続けてマットレスの寝心地はまるでグラスファイバーだ、ろくな夢を見ない原因はたぶんそんな物質的な原因のせいなのさ、唾でも吐こうかと思ったがまだ部屋の中だった、もしもこの世界に聖地なんてものがあるとするならばそ
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