春の光に芽吹く/
ひだかたけし
このしずかな慈しみの流れ、
今日もあおいあおい街並み
浸しながら伸びてゆく包んでゆく
かつての子が
ヒメジョオン咲き生い茂る野原を駆け廻った時、
世界はこの子を慈しみの流れに浸しただろう
いつもの優しい無関心を解き
普遍の宇宙 開きながら
今日も青い青い世界
人々のそれぞれの夢、呑み込み
照る陽に
女の黒髪、艶やかに映えさせ
普遍の宇宙 春の光に芽吹く
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