自称詩人とパイプ爆弾/
花形新次
犬と同じように
物が投げられたら
それに向かって一目散にかけて行き
それを咥えて持って帰って来る習性のある
自称詩人は
パイプ爆弾が投げられた時も
全速力で突進して咥えると
投げた男のところに持ち帰って来て
投げた男と一緒に爆死した
その勇敢な行動に
称賛が寄せられている一方で
爆弾犯の犬という
謂れのない中傷を浴びている
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