あどけなかった悲しみに/秋葉竹
 



あどけなかった悲しみを
いついつまでも癒せずに
あどけなかった悲しみに
こころを閉ざす夢をみる

あどけなかった悲しみに
幼いころなら気づけたが
あどけなかった悲しみを
いまは虚空をただ探す

あどけなかった悲しみを
やさしかったと云い放ち
あどけなかった悲しみを
いまも大事に抱きしめる

あどけなかった悲しみの
濡れた瞳をみていたら
あどけなかった悲しみを
一晩かけて愛撫する

あどけなかった悲しみの
かなしい話しを聴く夜は
あどけなかった悲しみに
蒼く冷たいキスをする







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