ノンセンス2〇言葉の向こうに/ひだかたけし
アスファルト割り
僅かな隙間から
タンポポの黄色い花、
群れなし道端に映える
この執拗な生命の生育に
意味はなく意味もなく眼、
惹き付けられる
僕という人間にも
意味はなく
只 泰然とこの世に今 在り
言葉付与すれば
其処に否応なくリアル
意味規定限定されてしまう
どっちらけナンセンスから
逃れるために言葉遊びしても
所詮、それも
意味もない意味を帯び
アスファルト割り
僅かな隙間から
タンポポのまぁるい綿毛、
無数の命を風に乗せ
散らし枯れていくことの
この瞬間瞬間の豊穣無限
言語発生以前・以後の
宇宙のこの純粋な流れの痕跡
僕た
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