待つことの、莫迦/
佐々宝砂
私は待つ
暗いところでひとり
ではなくて
明るく開けた田舎の畑道で
衆人環視のもと
へんてこに腕を上げたり
無理矢理に腰を伸ばしたり
おかしな具合に首を曲げたりして
私は待つ
誰かくるのを
ではなくて
私は待つ
私のテロメアがすり減って
すっかりなくなってしまうのを
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