小枝/
山人
くちびるからうなだれながら
なにかが、細かく砕かれ
くたびれた風にとばされて
不穏に小枝をゆらした
若い葉の裏側を通り
ささやきながら去っていった
あらゆる事が既にそこにあって
なまぐさく居座っている
そのパズルを組み立ててはばらし
エンドレスなゲームが繰り返される
世界はかわらない
いつものようにため息を増産し
その熱量で滑稽なものが造られる
小枝は季節はずれの暑さに
うろたえながら
黙り続ける事などないのだと
少しばかり、思うのだった
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